翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」



分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2011/03/08
rRNAについて

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

rRNA(リボソームRNA)はタンパク質合成(翻訳)の場を提供します。RNAを「翻訳会社」とすれば、前回ご紹介した「tRNA」は翻訳会社の運送部であり、今回の「rRNA」は翻訳会社の生産部ということになります。 リボソームは原核生物でも真核生物でも、大サブユニットと小サブユニットが一つずつ会合したペアになっているので、模式図ではしばしばダルマのように描かれます。大小どちらのサブユニットも、rRNAと多種類のタンパク質からなる複合体(粒子)です。ただ、rRNAが全体の3分の2を占めていて、タンパク質は表面をバラバラと覆っているだけに過ぎません。 翻訳は大サブユニットと小サブユニットが合わさった内側の小さな空洞で進行します。ここをmRNAが通過して、アミノ酸をつけたtRNAがアミノ酸を供給します。できつつあるタンパク質(ペプチド)は、大サブユニットに開いた孔を通って出て行きます。RNAでできている壁のトンネルの中を、アミノ酸がつながったペプチドが通過するのです。すごいですよね。


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