翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」



分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2013/12/17
2度の落選、20年かけて登録され世界遺産になった日本一高い山“富士山”

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

今回のテーマは世界遺産(world heritage)に登録が決まった富士山についてです。

日本政府がユネスコ(UNESCO: United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)の世界文化遺産に推薦していた富士山が世界遺産に登録されることになりました。ユネスコの諮問機関であるイコモス(ICOMOS: International Council on Monuments and Sites)が現地調査を行うなどして検討を進めてきましたが、6月にカンボジアで開かれる世界遺産委員会で正式に登録される見通しです。

山梨県と静岡県が富士山を世界遺産に登録することを目指したのは約20年前。当初は世界自然遺産への登録が目標でしたが、ゴミの不法投棄や観光道路の建設などの理由により国の選考で2度も落選しました。その後、白糸の滝や山岳信仰の遺跡群など文化的な価値を前面に押し出す方針に変え、国の暫定リストに選ばれます。そして、ついに昨年1月に推薦状がユネスコに提出されました。

国内の文化遺産登録は2011年の平泉(Hiraizumi ? Temples, Gardens and Archaeological Sites Representing the Buddhist Pure Land)以来2年ぶりですが、世界遺産に登録されると6年ごとに保存状況をユネスコに報告する義務が出てきます。過去には世界遺産の保全と開発のバランスが保てずに登録が抹消されたケースもあるため、今後増えると予想される観光客への対策が課題となるでしょう。富士山はその美しい姿で日本だけでなく世界でも有数の山ですが、世界遺産となっても多くの人々を魅了し続けてほしいと思います。


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