翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」



分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2013/03/13
複合材料から成るゴムタイヤ

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

ゴム製品(rubber product)は、ベルト、ホース、工業製品、運動靴、ボール、医療用品など様々な分野に使われますが、ゴム製品生産量の8割をタイヤが占めます。いかにゴム弾性(rubber elasticity)によって自動車、自転車の乗り心地が改善されているかが、よくわかる数字です。

しかしゴムはタイヤの重量の半分を占めるにすぎません。タイヤの重量の25%は補強材(reinforcement material)としてのカーボンブラック(carbon black)です。さらに15%はカーカス(carcass)と呼ばれるタイヤの骨組みを作り上げている繊維です。カーカス用繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、スチール線が使われます。残りはビードワイヤーが5%、その他配合剤が5%です。このようにタイヤはゴム製品というよりも、ゴム、カーボンブラック、繊維、ビードワイヤー(bead wire)の複合材料と言えましょう。

道路に接するトレッド部、タイヤ側面のサイドウォール部、トレッド部とサイドウォール部の中間のショルダー部、ホイールと組み合わさってタイヤをホイールに固定するビード部から成ります。タイヤを製造する際には、まずロールでゴムを練りゴム薬品を混合した後、ゴム板をつくります。これをトレッド押し出し機で押し出し、タイヤの長さに切ってトレッド部をつくります。また、カレンダー成形で繊維にゴムを被覆させ、カーカス部をつくります。ビードワイヤー押し出し機でビードワイヤーにゴムを被覆してビードワイヤー部を・・・というふうに、その製造方法は大変手間のかかるものです。簡単に言えば電線被覆に似ていると思います。


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