翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」



分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2013/03/04
ハイテク機器は磁性材料の塊

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

フェライト(ferrite)とはセラミックスの仲間であり、陶磁器の一種です。ここで陶磁器というと、一般の方はすぐに茶碗(china cup)などを思い浮かべますが、フェライトと茶碗の違いはその構成材料にあります。

ハードフェライトは磁束密度が高くて保磁力が大きいので、高い磁気エネルギーを溜め込むことができます。そのため、強力な磁石としてモータやスピーカ、イヤホン、磁気センサに使われています。フェライトは電子部品の磁性材料(magnetic material)として非常に大切なものです。

茶碗などは良質の粘土と、それに石英(quartz)や長石(feldspar)を混ぜて焼いたものです。これに対してフェライトは酸化鉄を主成分として焼き固めたものです。従ってフェライトは鉄より軽く、磁気特性も優れ、そのうえ安価なため、現在の家電製品(home appliances)や情報機器になくてはならない存在となっています。

仮にフェライトがこの世に発明されていなければ、家庭にある薄型画面のデジタルテレビやパソコンはもちろんのこと、ハイブリットカーや電気自動車、衛星放送、GPSシステム、AV機器、スマートフォン(smartphone)など、すべて存在しないことになります。想像できませんよね。

このように今の世の中ではフェライトがありとあらゆるところで私たちの生活を支えています。フェライトは縁の下の力持ちなんです。


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