翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」



分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2013/02/20
暗号理論とゲーム理論との融合、プライバシーを守るプロトコル設計

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

オークション(auction)は電子投票(electronic voting)と同様に暗号プロトコル研究の対象の1つとして活発に研究が進められてきました。ここでの目標は、オークションの結果として最高入札額のみが明らかとなり、それ以外の入札額(bid)は公開されないにもかかわらず、公平に入札が行われて結果が正しいことを誰もが納得できる、という特徴を持つ効率のよいプロトコルを設計することです。

オークションはゲーム理論(game theory)でも研究の対象になっています。暗号理論(cryptology)では攻撃者の行動にできる限り制限を置かず、どのような不正が行われても安全性が損なわれないように方式を設計します。プレイヤーが正しく行動していることをゼロ知識証明で確認しながら、プロトコルの各段階を進めるために、効率的でない場合があります。

ゲーム理論では、プレイヤーは自分の利益にならない行動はとらないと考えられます。他人の戦略を知った場合でも、自分の利益を最大にする戦略が変化しない場合、そのゲームはナッシュ均衡(Nash Equilibrium)を持つといいます。

ゲーム理論によってプレイヤーがプロトコルから逸脱しないと考えれば、暗号理論は情報の秘匿性を守ることに注力できます。


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