翻訳家によるコラム「分子生物学・バイオ技術・環境コラム」



分子生物学・バイオ技術・環境コラム

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2013/01/21
レーシックの手術方法

生物学翻訳、学術論文翻訳、環境翻訳担当の平井です。

レーシック(LASIK)は、1990年代前半に確立された、主に近視(short sightness)や乱視(antigmatism)を矯正するレーザー手術(laser surgery)です。特徴は、マイクロケラトーム(microkeratome)というカンナのような精密な器具で角膜を薄くスライスしてめくり、角膜の内部にレーザーをあててその形状を調整し、めくった角膜を元に戻すという方法です。

この術式の確立で、治療が短時間に、また快適に行えるようになり、近視のレーザー手術が一般の方でも受けられるようになりました。

日本では2000年に厚生労働省がエキシマレーザー(excimer laser)を眼科医療機器として認可したことから、現在では大学病院などでこの治療を取り入れるところが増えています。

手術ではまず目薬の点眼麻酔を行います。次に目の周囲の皮膚、つまり、まぶたから額や頬にかけての皮膚を広めに消毒します。消毒の薬を軽く拭き取った後に、目の周囲だけが露出するような清潔なシートを顔にかぶせます。それからまつ毛をよけるたえのテープをまぶたに貼ります。そしてまぶたを開く開瞼器という器具をはめて、点眼麻酔を少し追加したら、いよいよ手術の開始です。

手術では、眼球の表面に位置する角膜(cornea)という透明な繊維に、まず角膜フラップという薄いふたをつくります。このふたをつくる器械が、マイクロケラトームと呼ばれる小さなカンナのような器械です。このマイクロケラトームを使って、角膜の上皮膚から実質層の一部を含む円形で弁状のフラップをつくり、これをめくっておきます。弁状というのは、フラップが下の組織と完全に切り離されずに、一部がつながったままの状態であることを意味します。

次に、フラップの下の角膜実質部分にエキシマレーザーというレーザー光線をあてて、近視や遠視、または乱視を矯正するのに必要な部分だけ角膜を削ります。最後にフラップを元の位置に戻してぴったりと合わせ、接着するのを2〜3分間待って終了です。両眼の手術が15〜20分程度で終わります。

点眼薬の麻酔では、手術中は目に何か触っているなという感覚が残るものの、痛みの心配はないそうです。


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