翻訳家によるコラム「広告英語・英語キャッチコピーコラム」

高橋翻訳事務所

広告英語・英語キャッチコピーコラム

広告英語・英語キャッチコピーコラム一覧へ戻る

2011/02/25
英語の重ね言葉について(redundancy/succession of words of similar meaning)(2)
ビジネス全般翻訳、アート翻訳担当のコールマンです。

前回に引き続き、重ね言葉についてご説明します。

?safe and sound(無事に)
(この場合のsoundは「音」ではなく、「無事に」です)

また、以下の例文の通り、この英語表現は人にも物にも使えます。

He ran into a bit of trouble finding the right bus, but in the end he made it home safe and sound.
彼は正しいバスを探すのに少し引っかかったらしいですが、最終的に無事に帰ったらしいです。

The delivery made it to the customer's office safe and sound this time, so my boss was really happy.
今回の提出物は取引先の事務所に無事に届いたようで、上司はとても喜んでいました。

英日翻訳のときは、この組み合わせを知らないと、変な翻訳になってしまうため、できる限り知っておいた方がよいでしょう。他には以下のような例があります。

prim and proper (きちょうめんな、きちんとした、保守的な)
She was very prim and proper, but had a surprising sense of humor.
彼女はとてもきちょうめんで保守的な面が強かったのに、意外にユーモア感覚もありました。

lonely and alone (とても寂しい)
Since my husband got a job transfer, I have been feeling lonely and alone.
夫が転勤になってから、とても寂しく思うようになりました。

厳密に言いますと、「alone」は「一人でいる」という意味で、「寂しい」という意味ではありません。「I want some time alone」(一人の時間が欲しい)のような場合なら、「alone」になるのが望ましいこともあります。ただし、「I'm all alone」のような場合は「寂しい」と同じ意味になり、「lonely」と一緒に使う場合は「寂しい」という意味の「lonely」を強調する役目を果たして、必ず望ましくない状況を指します。

英文契約書でもmade and entered intoやby and betweenなど、「契約書らしさ」を出すために重ね言葉が多用されていることがありますが、私たちが契約書の日英翻訳をする際は、あいまいさが出ないよう、また、非英語圏との契約の場合でも、相手側が理解しやすいよう、無理に多用しないようにして翻訳をおこなっています。


広告英語・英語キャッチコピーコラム一覧へ戻る


ご利用の際は、必ずご利用上の注意・免責事項をお読みください。