翻訳家によるコラム「契約書・政治経済・アート・スポーツコラム」



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2010/12/27
2011年度税制改正について

契約書翻訳、経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳担当の佐々木です。

今回のテーマは2011年度の税制改正についてです。

政府税制調査会(The Government Tax Commission)は、2011年度税制改正大綱(tax reform outline)に盛り込む所得税(income tax)や相続税(inheritance tax)など個人向け課税の見直し案をまとめました。大きな変更は控除(tax credit)を減らし、税収を約4,700億円増やす点です。

今回、増税の対象は主に高所得者(high income earner)となりました。年収に応じて控除額が増える仕組みを変更し、年収1,500万円以上の人は控除額が一律となる予定です。報酬が高い企業役員の控除額は、一般の社員よりもさらに圧縮されます。また、23〜69歳の親族を扶養する人に対する成年扶養控除は、年収が689万円を超えると原則として受けられなくなります。相続税についても、遺産から差し引くことができる基礎控除額が現行より4割削減されることになりました。

負担が増えるのは給与所得者全体の1%で、成年扶養控除でも適用者の20%にとどまります。しかし、高所得者は現在でも所得税と住民税(resident tax)を大きく負担しているのが現状であり、このままでは優秀で高収入の人材が税率の低い海外へ流出してしまう可能性があるとの指摘もあります。

今回の控除見直しは、民主党が掲げる「ばらまき政策」の財源を高所得者に押し付けている形であり、税制度(tax system)の抜本的な改革とは程遠い内容です。低所得者から高所得者まで公平な税負担を実現し、安定した税収を確保するため、政策の見直しを含めた税制の改革が必要でしょう。


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