翻訳家によるコラム「契約書・政治経済・アート・スポーツコラム」



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2010/10/18
武富士の破綻について

契約書翻訳、経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳担当の佐々木です。

今回は武富士の破綻がテーマです。

消費者金融大手の武富士が、会社更生法( corporation reorganization law )の適用を申請しました。一時期は業界のトップに立っていた武富士が破綻に追い込まれたことで、消費者金融業界の厳しい現状が浮き彫りとなっています。

転機となったのは、 2006 年 1 月の最高裁判決です。消費者金融の多くは、利息制限法( interest rate restriction law )の上限( 15 〜 20% )と出資法( investment deposit and interest rate law )の上限( 29.2% )の間の「グレーゾーン金利( gray zone interest rate )」で融資していましたが、判決は利息制限法を超える分については「過払い利息( excessive interest payment )」であるとして返還を請求できるとしました。このため、利用者からの返還請求が相次ぎ、その額は大手 4 社で 1 兆円を超えています。武富士も 4,000 億円以上を返還しましたが、今後も 1 〜 2 兆円の請求がある見込みです。

また、貸金業法( money lending business control and regulation law )の改正も大きな打撃となりました。グレーゾーン金利での貸し出しを明確に禁止し、融資額を年収の 3 分の 1 までに制限するという規制も盛り込まれています。法改正による収益悪化を受け、貸金業者は 10 年前の約 3 万社から 10 分の 1 に激減しました。

しかし、個人や零細企業からのニーズは依然としてあるため、業界は抜本的な改革を実施して新たなビジネスモデルを構築することが不可欠でしょう。


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