翻訳家によるコラム「契約書・政治経済・アート・スポーツコラム」



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2010/10/04
排外主義の台頭について

契約書翻訳、経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳担当の佐々木です。

今回は世界で広がる排外主義( chauvinism )がテーマです。

イスラム教徒の女性が身に着けるブルカ( burqa )やニカブ( niqab )を公共の場で着用することを禁止する法律がフランスで成立しました。禁止の理由は、顔も体も覆い隠すブルカやニカブは厳格な政教分離( separation of church and state )や女性解放( women's liberation )の理念に反するためとしています。サルコジ政権はルーマニアなどから来たロマ人( Romani people )の強制送還を行っているほか、重罪を犯した移民の国籍を剥奪することも検討しています。かつてはジプシー( gypsy )と呼ばれていたロマ人の追放には、 EU 内でも EU の基本原則「域内の移動の自由( free movement of persons within European Union )」の侵害であるとの批判が出ていますが、フランス国民の大多数は賛成しています。

排外的な傾向はフランスだけでなく、ヨーロッパ各国にも広がっています。 9 年前の同時多発テロ事件以降、イスラム教徒に対する目が厳しくなり、近年の財政危機や失業問題などで、移民( immigrant )への風当たりも強くなっています。オランダやハンガリーでは、イスラム教徒の排斥やロマ人の取り締まり強化を掲げる極右政党( far-right party )が選挙で躍進し、ブルカ禁止の動きはベルギーやスペインでも進んでいます。また、イタリアもロマ人の追放に乗り出しました。

グローバル化が進む中、宗教や習慣、文化の異なる人々との共生は避けて通れません。お互いの立場を理解、尊重し、歩み寄らなければ、共生の道は閉ざされてしまうでしょう。


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