翻訳家によるコラム「契約書・政治経済・アート・スポーツコラム」



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2010/09/27
為替市場への介入について

契約書翻訳、経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳担当の佐々木です。

今回は為替市場( foreign exchange market )への介入( intervention )がテーマです。

円高( strong yen )が止まらない円相場に対し、政府・日銀は 6 年半ぶりの円売り・ドル買いの市場介入に踏み切りました。

円相場は 9 月 14 日の民主党代表選で菅首相の続投が決まった直後に急騰しました。口先介入を繰り返し、円高阻止に動かない菅政権の消極的な姿勢が大きな要因と見られていますが、通貨当局もようやく市場介入を実施しました。

円高水準が続くことにより、自動車や電機などの輸出産業は収益が悪化し、日本の景気は大きな打撃を受けます。また、円高に対応するために工場を海外へ移転してしまうと、国内産業が空洞化( hollowing-out )し、失業も増大するという悪循環に陥ってしまうため、産業界は今回の介入に対して好意的な反応を示しています。

通貨当局の市場介入は一定の効果をあげましたが、今回は日本の単独介入でした。アメリカの経済は減速し、ヨーロッパ経済も不安定な状態が続いています。ともに自国の輸出産業に有利なドル安( weak dollar )、ユーロ安( weak euro )を容認し、円高阻止の為替介入には同調できないという事情があります。

依然として、ドルやユーロに比べて安定している円を買う動きは根強く、日本が市場介入を行った 6 年前と比較しても為替市場の規模は大きくなりました。そのような状況で、日本の単独介入にどの程度の効果があるのかは不透明です。今後も政府と日銀が密に連絡を取り、臨機応変かつ迅速な対応を進めることが重要となるでしょう。


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