翻訳家によるコラム「契約書・政治経済・アート・スポーツコラム」



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2010/05/22
「 核安全サミット 」について

契約書翻訳、経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳担当の佐々木です。

今回のテーマは核安全サミット( Nuclear Security Summit )です。

4 月 12 日から 13 日まで開催されたオバマ大統領主宰の核安全サミットで、世界 47 ヶ国の首脳は核物質の管理強化や国際協力推進を盛り込んだ共同声明を採択しました。

冷戦終結後、核戦争の可能性は大幅に減少しましたが、核開発を進める国や入手を狙うテロ組織の存在は新たな脅威となっています。共同声明では核テロ( nuclear terrorism )を「国際安全保障への最も重大な脅威」とし、保有する核物質や核施設の防護、安全維持、核流出の防止対策は各国が責任を持って講じていくという方針が打ち出されました。共同声明が特に重視している点は、核兵器の原料となる高濃縮ウラン( high enriched uranium )とプルトニウム( plutonium )の管理です。核兵器用に開発された核分裂性物質( fissile material )ですが、核の平和利用の普及に伴い、原子炉の燃料としても使用されるようになりました。しかし、ヨーロッパでは旧ソ連の核施設から流出して摘発された事例もあり、各国の厳正な管理が求められます。

アメリカとロシアは、核弾頭解体で取り出した余剰プルトニウムを燃料として原子炉で消費する協定に署名しました。また、鳩山首相は核不拡散や核管理のノウハウ提供と専門家育成を図る目的で、アジアの拠点となる支援センター( nuclear security support center )の新設を提唱しました。日本はウラン濃縮施設( uranium enrichment facility )と使用済み燃料からプルトニウムを分離する再処理施設( plutonium reprocessing facility )を有しており、アジアにおける核燃料の安定供給国としてリーダーシップを発揮する必要があるでしょう。


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