翻訳家によるコラム「契約書・政治経済・アート・スポーツコラム」



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2013/02/08
IPS細胞への期待

契約書翻訳、経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳担当の佐々木です。

今回のテーマはIPS(induced pluripotent stem cell)細胞とその可能性についてです。

京都大学の山中伸弥教授がノーベル医学・生理学賞(Nobel Prize in Physiology or Medicine)を受賞しました。日本人が同賞を受賞するのは1987年の利根川進氏以来で、2人目の快挙となっています。山中教授は2006年に世界で初めてマウスiPS細胞を、2007年にはヒトiPS細胞を作製するなど同分野でトップを走り続け、スウェーデンのカロリンスカ研究所(Karolinska Institute)も、「細胞や器官の進化に関する我々の理解に革命を起こした」と授賞理由を説明しています。通常、医療分野では治療実績が重視されますが、今回はiPS細胞の作製から6年での受賞となり、注目度の高さがうかがえます。

iPS細胞はさまざまな細胞への分化が可能なため、難病の治療など再生医療への利用が期待されています。また、iPS細胞の使用によって新薬の開発に要する時間、費用を大幅に減らすことができるため、創薬研究の分野でもすでにアプローチが始まりました。しかし、実用化には細胞の腫瘍化(ガン化)の可能性、倫理的な問題や拒絶反応などの課題をクリアする必要があります。山中教授も受賞後のインタビューで、来年以降には人での臨床研修が始まる見通しであるとし、安全性が最大の課題と話していました。世界中の関係者が注目するiPS細胞ですが、今後の研究からも目が離せません。


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