翻訳家によるコラム「緑の郵便局」

高橋翻訳事務所

環境コラム

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2011/07/05
緑の郵便局

環境翻訳担当のYMです。

久々に定型郵便用の切手を買おうとしたところ、こんな鮮やかで楽しいデザインが目に入りました。

  

切手でグリーンライフを推奨とは訳がありそうだと調べてみたところ、アメリカの郵政公社は他の行政機関に先駆けて環境問題に取組んできた歴史があるとのこと。現在では、郵政公社の年間予算が全て郵便切手による収益によってまかなわれる中(つまり、郵便量の減少傾向が見られる現在、安定的な収益増は見込めない)、配達車両用のガソリン価格が急騰してコストが嵩み、郵便事業全体で大幅な改革が求められているという背景があるようです。

郵政公社の代替燃料自動車(alternative fuel vehicle)は、アメリカでもトップの規模を誇り、全国で4万3千台が使用されているそうです。電気(electric)はもちろん、CNG(compressed natural gas)、エタノール(ethanol)、バイオディーゼル(biodiesel)などを利用した車両の研究は、バージニア州北部にある郵政公社の技術研究開発センターで行われています。今夏は最新型の燃料電池(fuel cell)自動車の試用が予定されているとか。ニューヨーク市街地などでは電気自動車が実際に利用されており、グランドキャニオンではラバ(mule)を使った配達も定着しているそうです。

ガソリンの価格が1セント上昇すれば、郵政事業全体で8千万ドルの燃料費増と言われる状況で、郵便局もグリーンなイメージの定着に必死、といったところでしょうか。

(参照:
http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=92858127


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